【2017/10更新】パニック障害だけど出産!【無痛分娩はおすすめ】
<2015/01/28投稿>
パニック障害だけど、妊娠することができた。 薬の断薬も、妊娠中の夫の転勤も大変だったけど、お腹の中の赤ちゃんは順調に育っていった。
思い描いていた出産
パニック障害の私には思い描いてた計画があった。
それが計画無痛分娩というやつである。 計画無痛分娩とは、産む日を決めて、薬で陣痛を誘発させて、麻酔によって痛みをとって出産する方法。
無痛分娩は硬膜外麻酔といって背中からチューブを入れて麻酔薬を注入していくので、助産師さんではなく医師しか処置ができない。
そんな訳で、医師の対応できない夜間を避け、日時を決めて万全な体制で臨みたいと思っていた。 私には普通分娩などというハードルの高い出産は絶対にできないと思っていたので、どうしても無痛で臨みたかった。
臨月に入り、頻繁に通院していたけれど、ぜんぜん生まれる気配がなく(子宮口が開いていなかった)、もう少し様子をみてから出産の日を決めようと医師に言われていた。 初産というのもあるし遅くなるのかなあ?と思っていた。
突然の破水
あれは妊娠38週の話。まだまだ生まれる気配がないと言われ、かなり無防備な状態で過ごしていた。
真冬の寒い寒い日の事だった。 夜中にトイレに行ったら、明らかに尿とは違うものが流れ出ていることに気づいた。
これって?
もしかして破水というやつか???
夫がちょうど起きていたので報告し、病院へ電話すると今すぐに来るように言われた。
病院へ向かう車中、寒さなのか緊張なのか武者震いなのかわからないけど、震えが止まらなかった。 病院に到着し、すぐに破水しているかどうか検査された・・・
やはり液体は羊水だった!!!
陣痛が起こる前に破水してしまうことを前期破水という。 以下引用。
赤ちゃんを包んでいる膜の最大の役割は、赤ちゃんを外の世界から守ることです。この膜の中にいる以上、赤ちゃんは外界の細菌やウィルスから守られています(臍帯血を介しての母児感染は別ですが、これについてはまたの機会にお話しします)。 破水の際にはその膜が破れてしまうわけですから、外界とのつながりができて、感染のリスクが上がります。
引用: パピマミ
つまり、破水をしたら赤ちゃんを早く出してあげなきゃならなくなる。(37週前だと赤ちゃんが育っていないから産まずに経過観察になることもあるようだけどね。) あー、私の計画分娩が総崩れになる!!そればかり考えてた。
朝まで陣痛に耐える
病院についたのが深夜2時ごろ。 その頃は陣痛は全くなかったので、抗生物質の点滴をしながら眠るよういわれた。
とは言っても緊張して眠れないから、持ってたメモ帳に、出産の記録を取り始める。 1:30 破水 2:00病院到着 とかね。
朝がたになると、破水してるので早く赤ちゃんを出してあげる必要があり『陣痛促進剤』が使われた。 これが地獄の始まり。他人様の出産体験談を妊娠中読み漁ってたからなんとなくイメージはできていたが、陣痛は本気で痛かった。
私の場合、朝、医師が登場するまでのせいぜい1時間程度の話なんだけど、それでも痛かった。お腹じゃなくて、腰からお尻にかけて金槌で殴られたかのような痛み。 痛くて声も出ないのは初めての経験だった。 少しの辛抱なのはわかっていたけれど、助産師さんに 『麻酔はまだですか?』、『先生まだー?』 としつこく聞いてた(笑)
パニック発作は不思議と起きなかった。医師が来れば痛みから解放されるという希望があったからかなのか。
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陣痛からの解放
朝がきて、やっと医師が登場!!
ちょっと早いけど分娩室に入る。 そして、背中から細いカテーテルを入れられる。挿入時の痛みで動いてしまわないように助産師さんに体を押さえつけられる。カテーテルをいれるのが、これがまた非常に痛いんだけど、陣痛の痛みがなくなると思えば我慢できる。 徐々にカテーテルに麻酔液が流れていく感触が伝わってきた。 すると、何という事でしょう!
痛みは瞬く間に消えていった。
硬膜外麻酔ってすごい!!!
産む!
痛みが消えて、あとは子宮口が開くのを待つ。
しばらくすると少々痛みを感じるようになるが、痛いことを伝えると麻酔を追加してくれたのですぐに楽になった。麻酔が切れそうになる度に自己申告して追加してもらった。
いきんでいいと言われるまで数時間あったけれど、その間助産師さんとのお喋りに花が咲いた。 夫の話とか、飼い猫の話とかいわゆるくだらない世間話をしながらリラックスして過ごした。
そのうち、子宮口が最大まで開き、いきんでいいと言われた。
普通の分娩だと痛みがやってきたときにいきめばいいらしいんだけど、なんせ無痛分娩だから痛みが全くない。どこでいきむのかわからない。
だから子宮の収縮を示すモニターを見ながら助産師さんが指示してくれるタイミングでいきむ。 痛くないからとても淡々とした作業だった。よくTVで観る出産シーンとはエライ違い。冷静そのもの。
『いきみまーす!』 と言っていきんだ。
途中までは順調だったんだよ。 でも終盤なかなか赤ちゃんが出てこなくて、私の血圧が上がるというハプニングが起きた。 かなり赤ちゃんが降りてきている感覚はあったんだけど、いきんでもいきんでも出てこなくてあまりの血圧の上昇っぷりに分娩室内があわただしくなり、ついに先生登場! 最後は吸引分娩となった。この時の血圧200オーバー!
吸引分娩とは。以下引用。
赤ちゃんがなかなか子宮口から出られないときに、金属やシリコン製カップを頭に吸着させて、引き出す分娩法。
引用:プレママタウン そしてついに赤ちゃんが生まれた!!
※この赤ちゃんは私の息子ではありません。
パニック発作起こすことなく無事産めたよ~!!
まとめ
無痛分娩を経験してみて良かったこと。
・妊娠中、分娩の痛みを心配するストレスがなかった。(産む前、多くの女性は陣痛に不安を抱いている)
・分娩中、リラックスした気分でいられた。
・とにかく痛くない。痛いのは背中にチューブを入れる時だけ。
・冷静なので、自分の出産をしっかり見届けられる。
無痛分娩のデメリット。
・無痛分娩できる産科が少ない。希望する人は早めの下調べが必要。
・普通分娩と比較して費用がかかる。私は追加70000円だった。(高いところだど20万円というところもある。)
・背中にチューブを入れるのに痛みが伴う。
・いきむのが難しいので吸引分娩になる確率が普通分娩の人より高い。
私は無痛分娩を選択して本当に良かったと思う。 たった1時間程度だけど、陣痛を味わった。 もし、あの痛みがずっと続いていたらパニックを起こしていたかもしれない。
パニック障害持ちでも赤ちゃんが欲しい人っていっぱいいると思うんだよね。 無痛が絶対とは言えないけど、私はこの方法で無事出産できた。 薬が手放せなくて、ヘタレな私だけど赤ちゃんを授かることができたのは無痛分娩という出産方の存在のおかげだと思う。
この体験談がこれから赤ちゃんを授かりたいという人に少しでも参考になれば嬉しい。
最後に資料としてどーぞ! ⇒全国の無痛分娩可能な施設一覧
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(1)産科医一人だけでなく、麻酔科医や新生児科医らと一緒になって専門性の高い医療介入がなされていること。そして、(2)すぐに救急医療にも対応できる施設で行われているので、事故が起こってから別の病院に転送し、その間に手遅れになってしまうことがないということ。さらに、(3)24時間体制で行われているために、子宮収縮薬(陣痛誘発剤・陣痛促進剤)による計画分娩をする必要がないということ――などの面で大きな違いがあります
引用:DIAMOND ONLINE
実際私が出産したのも個人病院で、麻酔科医はいなかったし、日中しか医師はお産に対応していなかった。
夜中に破水してしまったので、朝がくるまでとても不安な思いをした。
また、無痛分娩で痛みがなかったことでいきめず、お産が長引いたことで血圧がかなり上昇してしまうというトラブルも起きた。
私は運がよく無事に出産をすることができたが、万が一ということが起きてもおかしくはない状況だったと思う。また、提携先の総合病院は救急車で搬送しても15分ほどかかる距離であった。状態によっては処置が間に合わないということも起きうる距離だ。
無痛分娩自体は増えているものの、それが行われている産院がほとんど個人病院というのが心配だ。
現在妊娠している方、これから妊娠を考えている方はよく考えて決断してほしいと思う。
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