幸せママのパニック障害克服ブログ

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はじめは絶望的に苦しかったパニック障害。それでも就職、結婚、出産できました。パニック障害との上手な付き合い方を書き綴ったブログです。

パニック障害で妊娠を希望しているけど薬はどうした?断薬したの?という質問

こんにちは。
今回は妊娠中の薬の服用について、私の体験談や参考にした資料などについてお話ししたいと思う。

なんでブログに書いてみようと思ったかというと、私がパニック障害を完治させることができぬまま妊娠、出産したことから、SNSなどで同じパニック障害をもつ女性から質問をされることが多いから。
シェリーさんは妊娠中も薬を飲んでいたんですか?』
『妊娠前に断薬したんですか?』
とかね。


パニック障害だとほとんどの人が服薬治療をしているでしょ。だから、妊娠を将来希望している人にとっては薬の胎児への影響がとても不安なんだよね。

私も妊娠前も妊娠中も薬について悩み、とても気持ちがわかるので、私の体験談なんかで良ければ・・・と話をきかせてもらったりしている。

妊娠前から妊娠発覚、出産までの薬の服用について私の体験をもとにまとめてみるね。

※この記事は医師監修ではありません。私の体験にもとづくものなので、参考にされる方は自己責任でお願いします。

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私が妊娠前まで飲んでいた薬

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私は結婚前、仕事上のストレスからパニック障害の症状でめまいが強くでていた。
それまでは疲れてちょっと息苦しくなった時や、なんとなくぞわぞわとした不安を感じる時に頓服薬としてデパス0.5mgをたまに飲むくらいだったけど、身体に限界を感じていた。

そこで主治医に相談をして初めてSSRIというものを服用することになった。
SSRI選択的セロトニン再取り込み阻害薬という小難しい名前がついているけど、簡単にいえば脳内のセロトニン量を増やす薬。
その当時はあまり種類もなく、私はパキシルという薬を飲むことになった。

パキシルについて
以下引用

2000年に発売されたSSRIです。効果の強さ、キレの良さには定評があり、「SSRIの中で効果の強さは最強」と評価されることが多いお薬です。重症例に対しても頼れるお薬ですが、その分副作用も多めです。

特に減薬・断薬時に生じる離脱症状は、他のSSRIよりも強いことが多いため、注意が必要です。

引用:せせらぎメンタルクリニック

この薬はやめる時は覚悟が必要だが、効果はとてもいいよっていう薬。
ホント、その通りでパキシルの効き目はすごくよかった!!これはヤバい!と思った。何年も悩んでいためまいがすっかりおさまったんだから。

この時飲んでいた薬
パキシル 30mg  1日1錠
デパス  0.5mg  1日1~2錠調子が良ければ飲まない日もあり

結婚後、妊娠を希望するようになってから

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薬を服用していることで、赤ちゃんにどんな影響があるのかとにかく勉強した。幸い夫が薬剤師ということもあり、薬についてよく話し合った。
もちろん主治医にも相談した。

一番怖かったのが、薬の催奇形性(さいきけいせい)。

催奇形性とは、妊娠中の女性が薬物を服用したときに胎児に奇形が起こる危険性のことです。

引用:たまひよnet

今飲んでいる薬が胎児にどんな影響を及ぼす可能性があるのか?妊娠を継続するにあたり、どの薬なら服用することができるのか?
日々調べまくっていた。

私が参考にした薬の危険度の基準

私が参考にしたのは、薬の胎児への影響を段階で表したもの。

①オーストラリア基準

オーストラリア医薬品評価委員会・先天性異常部会による分類。大きく A、B、C、D、X の5段階のカテゴリーに分類される。
カテゴリーAはほぼ安全、カテゴリーBは今のところ証拠はないけど危険は認められていない、カテゴリーC以降は絶対ではないけれど何らかの影響が出る可能性はあるとなっている。
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引用:おクスリJP

虎ノ門病院の基準

虎ノ門病院が胎児危険度分類を独自に作成したもの。
ちなみに虎ノ門病院の産婦人科では、「妊娠と薬」外来を開設している。
産婦人科|その他|診療科・部門紹介|虎の門病院

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引用:妊娠とくすり

自分が飲んでいる薬の危険度を知りたい人はこちらのサイトが便利です。http://www.okusuri110.com/kinki/ninpukin/ninpukin_04-090.html

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減薬を試みる

私が服用していたパキシルは、オーストラリア基準だとカテゴリーD。
文書によると、人の胎児に不可逆的な障害を発生させる頻度が増えると書いてあった。

デパスに関しては、オーストラリア基準でカテゴリーC。奇形は起こさないけど、赤ちゃんによくない影響はあるかもしれないよと書いてあった。

主治医とも相談し、まずはパキシルを減らしてみることにした。

その当時パキシル30mgだったのをまずは20mgにした。
1年くらいこの量を続ける。減らした時の体調の変化は特になかった。
調子が良かったので、20mgを一日置きにしてみようか?と主治医にすすめらていれた。

減薬中に妊娠した

順調にパキシル減薬が進んでいたさなか、私は妊娠した。
なんで気を付けなかったの?と思う人もいるよね。
でも、妊娠したら何が何でも薬をやめてやる!って、今思えば変な自信があって、完全には気を付けていなかったのだ。

そして、変な勘が働いてフライング検査をしたので生理予定日前の、妊娠週数で言えば3週目に妊娠に気づくことができた。

妊娠4週未満
“all or none(全てか何もないか)”の言葉に象徴されるように、この時期に服用した薬が影響するとすれば流産です。逆に流産にならなければ、薬の影響はないと考えてよいでしょう。

引用:使用時期が影響する、妊娠中の薬の服薬 [妊娠・授乳期の薬と健康] All About

幸い超初期に妊娠がわかったので、パキシルも、デパスも病院に妊娠の確認に行く前に自己判断で断薬した。

産婦人科より先に精神科の主治医のもとへ行った

妊娠検査薬で妊娠判定が出た私は主治医に指示を仰ぐべく病院に駆け込んだ。
今まで相談してきたとおり、パキシルは危険なのですぐにやめて(既にやめてた)、他の薬に変更となった。

処方されたのはアナフラニール。古いタイプの抗うつ剤である。
SSRI同様、セロトニンを増やしてくれる薬で、安全とは言えないけれど、急にパキシルを断薬する危険性を考えて先生が処方してくれた。
アナフラニールはオーストラリア基準でカテゴリーC。奇形や障害を発生させるわけではなけど、影響がないわけでもないという分類。

パキシル断薬地獄から解放され、落ち着いたころにはアナフラニールも断薬することになった。

パキシルを完全に絶つとどうなるのか

妊娠がわかって私はすぐにパキシルデパスの服用をやめた。
パキシルは断薬がきついのでとても有名。服用をやめてから、例に漏れず私にも噂のシャンビリがやっていきた。
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シャンビリっていうのは、パキシルみたいな向精神薬離脱症状の俗語。

なぜシャンビリと呼ぶかというと、耳鳴りがシャンシャン鳴り、手足がビリビリしびれるという症状が由来になっているようです。シャンビリは医学的な専門用語ではなく、患者さんの間で用いられている俗語のようなものですが、SSRI離脱症状の特徴をとてもよく表している言葉です。

引用:せせらぎクリニック

私の場合、断薬後、数日でシャンビリ的な症状があらわれた。
なぜかビリビリの症状はでなかったんだけど、頭を少し動かしただけでグワングワンとめまいがし、耳なのか頭の中なのか訳が分からないところで『シャンシャン』音がなっているような感じがした。私の場合ビリの方の症状は出なかった。

買い物にでかけるのもしんどいくらいだったので、できるだけ家で安静にしていた。嵐が過ぎ去るのをひたすら待った。


不思議なことにデパスも飲んでいなかったのに、パニック障害の症状である不安感はなかった。
シャンビリがきつくてパニック障害を忘れてしまうという変なことが起きていた。

私は離脱症状が起きてからだいたい1週間ほどで楽になってきた。
かなり早く落ち着いたのは、徐々に減薬をすすめていたことと、断薬後アナフラニールを服用していたからかもしれない。

一般的には離脱症状が現れて、1週間から1ヶ月、長い人だと数か月もシャンビリが続くと言われている。

パキシル離脱症状がおさまってから

パキシルデパスの断薬をして、離脱症状が出て、それがおさまるまでの日数は10日ほどだった。
その後、妊娠特有のつわりとかだるさのような体調の悪さは安定期に入るまで続いたけど、離脱症状のようなものは出なかった。

ただ、つわりが落ち着いたころからたまに不安感が出るようになり、主治医と相談の上、デパスをつらい時だけ1錠または錠剤を割って半分だけ飲んでいた。
それは出産直前まで続いた。

子供は無事生まれたけれど・・・

パニック障害でもつらい断薬を乗り切り、薬を最小限に抑え無事に赤ちゃんを出産することができた。

でも、出産を終え、冷静になって考えてみると私のやり方はとても浅はかだったと思う。

パキシルの減薬⇒断薬ができていないのに妊娠したことはやはり良くなかったと思う。たまたま超初期に妊娠を確認できたから、赤ちゃんに影響のない妊娠週数で断薬できたけど、もし気が付かなかったら薬の影響がでていたかもしれない

デパスに関しても妊娠中不安を感じることの悪影響を考え、主治医の指示のもと服用したけれど、万が一子供に何かあったら一生自分を責めることになってしまったんじゃないかなあと思う。

パニック障害という病気は都合のいいタイミングで治るものではないし、妊娠を希望している人にパニック障害治してから妊娠したほうがいいよだなんて言えないけど、薬の危険性を知り、主治医と相談しながら慎重にすすめてほしいなあと思う。



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